入れ歯の必要性
入れ歯は、失った歯を補うための装置です。入れ歯を入れずに放置すると、以下のようにさまざまな問題を引き起こします。
- 歯並びが崩れる
- 虫歯や歯槽膿漏になりやすくなる
- 顎関節症の原因になる
- 胃腸障害の原因になる
- 発音がしづらくなる
- 顔の形が変わるリスト
入れ歯は、失った歯の代わりとして欠かせないものです。なお、作った入れ歯を使わずにいると、隣や向かいの歯が移動して入れ歯が入らなくなりますので、ご注意ください。
初めての入れ歯への不安・疑問を解決
よくある入れ歯の不安・不安とその解決法
入れ歯が痛い
初めて入れ歯を入れたとき、多少の違和感はあるものですが、数日で慣れるものです。しかし痛いという場合は、入れ歯が合っていません。
部分入れ歯の場合、歯に掛ける金属製のバネが口の粘膜に当たって痛いというケースもみられます。入れ歯を作った歯科医院まで早めに相談されることをおすすめします。
入れ歯が目立つ
入れ歯で目立つのは、歯に掛ける金属製のバネです。
一般的な部分入れ歯の場合、このバネをなくすことはできません。バネがないタイプの入れ歯(スマイルデンチャー)がおすすめです。
入れ歯が外れる
外れにくい入れ歯を作るためには、適切な設計が必要です。小さ過ぎても大き過ぎても、よくありません。また、噛み合わせのバランスが取れていないと、噛むたびに入れ歯が不安定になります。
歯茎が痩せていたり、唾液が少なかったりすることも入れ歯が外れやすくなる原因です。
入れ歯をすると話しにくい
入れ歯が痛いときと同様に、慣れるまでに2~3日は掛かります。
けれどもいつまでたっても話しにくい場合は、入れ歯が分厚過ぎたり設計が不適切だったりすると、入れ歯が舌の動きを妨げていることが考えられます。
スマイルデンチャーは薄く作ることができますが、さらに薄い入れ歯をご希望の場合は、歯肉部分に金属を用いたタイプがおすすめです。
吐き気がして入れ歯を入れられない
吐き気がして入れ歯を入れられないことは、上あごに大きなサイズの入れ歯を装着したときにみられます。
一般的に上あごの奥の部分や舌の根元に近い部分を刺激すると嘔吐反応を起こすものです。入れ歯による圧力がこれらの部分に加わらないようにするためには、入れ歯を小さく薄く作ることが必要です。
入れ歯が臭い
入れ歯の臭いの主な原因は、入れ歯の汚れです。食事の後や就寝前には、入れ歯をキレイに洗うようにしましょう。
このとき、入れ歯を装着したまま歯磨きをすることはおすすめできません。入れ歯は外して、専用の洗浄剤とブラシを使って洗いましょう。
入れ歯をしての食事への不安
痛い・外れる
入れ歯をしての食事の不安として、最も多いのが「痛い」ということです。普段は痛くなくても、食べ物を噛むときに痛いのであれば、その入れ歯は合っていません。
また、食べたものが入れ歯と歯肉の間に挟まると痛みを強く感じますが、これも入れ歯が合っていないことによるものです。
食事中に入れ歯が「外れる」ことも、入れ歯が合っていないことによります。
ピッタリ合う入れ歯は、噛む力が入れ歯全体に分散するので、特定の箇所が痛くなるようなことはないのです。
また、噛んだときに動いてすき間ができるようなこともないので、ものが挟まって痛みを感じたり、外れたりするような心配もありません。
臭い
入れ歯の臭いが気になるときには、入れ歯が汚れていないかチェックしてみてください。
なお、入れ歯の素材である樹脂は吸水性があります。臭いが強いものを食べたあとは、普段より丁寧に入れ歯を洗浄することをおすすめします。
温度や味がわからない
食べ物の味は、舌だけで感じるものではありません。
上あごの部分にも味を感じるセンサーがあるのですが、入れ歯でこの部分が覆われてしまうと、味を感じにくくなってしまうのです。また、入れ歯の歯肉に当たる部分が、食べ物の温度を伝えにくくします。
入れ歯を小さく薄くできるスマイルデンチャーや金属床タイプのものは、食事の温度や味を感じにくいという味気なさを軽減してくれるものです。
夜寝る時の入れ歯の取り扱い
一般的に、夜寝るときには入れ歯を外すことが推奨されています。外した入れ歯は丁寧に洗浄し、翌朝装着するまで専用の洗浄液に漬けて保存するとよいでしょう。
なお、取り外した入れ歯をティッシュに包んでおくのは危険で、ゴミと間違えて捨ててしまうといったトラブルの元になります。
当院で扱う入れ歯の種類
- レジン床義歯
- (保険)総義歯、部分義歯
- (自費)総義歯シリコン床:25万円〜
- 金属床義歯チタン・コバルト(自費)総義歯・部分義歯
- チタン床:35万円〜
- コバルト床:30万円〜
- スマイルデンチャー(自費)総義歯・部分義歯
- スタンダート:11万円~
- チタン床:30万円~
- コバルト床:23万円~
入れ歯のメンテナンス方法
取り扱いは丁寧に
入れ歯のメンテナンスで気を付けて頂きたいことは、丁寧に取り扱うことです。高いところから落としたり、無理な力を加えたりすると、入れ歯の破損や変形を招きます。
また、入れ歯の外し方にはコツがあります。コツは患者様お一人お一人のお口の状態や入れ歯の形によって違いますので、歯科医や衛生士にお尋ねください。
食後のお手入れ
外した入れ歯を落としたり排水口に流したりしないようにするため、洗面器などを受けてお手入れされることをおすすめします。
外した入れ歯は、入れ歯用のブラシを使って汚れを取り除きますが、力を入れずにソフトに洗ってください。その後、流水ですすいでからお口に装着します。
就寝前のお手入れ
夜寝る前には、食後のお手入れに続けて専用の入れ歯洗浄剤を用いて丁寧に洗浄します。
洗浄剤を指定された分量のぬるま湯に溶かしたものに、洗った入れ歯を漬けておきます。翌朝、流水で洗浄剤を洗い流してから、入れ歯を装着しましょう。
歯磨きもお忘れなく
入れ歯のお手入れの際には、歯磨きも忘れずに行ってください。部分入れ歯の場合、歯がないところの隣の歯が汚れやすくなっています。
一般的な部分入れ歯の場合は、金属製のバネが掛かる歯も汚れやすいので、丁寧に磨きましょう。
初めての入れ歯生活の心構え
慣れるまでの期間・目安
通常の場合、2~3日で入れ歯に慣れます。なかなか慣れないという場合、入れ歯が合っていないことも考えられますので、歯科医にご相談されることをおすすめします。
合わないときのアフターケア
スマイルデンチャーも調整可能です。床面の削合調整でも合わなくなった場合、5年以内は無料で再製しています。
アドバイス・まとめ
どんなによくできた入れ歯でも、初めて入れたときから違和感がまったくないというケースはまれで、通常は慣れるまでに2~3日掛かります。
また食事に関する不安は、入れ歯ビギナーの方の多くが感じられるものですが、小さくカットしたり、柔らかく調理したりすることでかなり食べやすくなります。
食事をゆったりと楽しむことも、入れ歯での食事に慣れる近道といえるでしょう。