歯並びの乱れは口呼吸の原因!矯正治療には見た目だけでない効果が

歯並びと口呼吸には驚きの関係が

最近、口を閉じられない人が増えていますが、その多くは、口呼吸によるものです。口呼吸の原因にはさまざまありますが、歯並びの乱れも見逃せない要因となっています。

今回は、歯並びと口呼吸の関係と、矯正治療が健康面に与える効果を紹介します。

目次

口呼吸の原因となる歯並びの乱れとは?

風邪や鼻炎などで鼻がつまると口呼吸になることは、多くの方が体験されていると思います。しかし、歯並びも口呼吸を引き起こす大きな原因となっているのです。

ここでは、どのような歯並びが口呼吸の原因になるのかを紹介します。

開咬(上下の前歯がかみ合わない状態)

開咬(かいこう)は、かみ合わせたときに上下の前歯にすき間ができる状態です。前歯が閉じず口唇が開きがちになることから、口呼吸を引き起こします。

開咬の場合、見た目上の違和感はあまり大きくありませんが、前歯が機能しづらいため、奥歯に過剰な負荷がかかってしまいます。

口呼吸以外にも、発音が不明瞭になるというデメリットもみられます。

上顎前突(上あごが突き出た状態)

上顎前突(じょうがくぜんとつ)はいわゆる出っ歯と言われるもので、上あごが前に突き出ている状態です。

前歯が飛び出しているため口を閉じることが難しくなり、口呼吸を引き起こします。

上顎前突は、日本人に多くみられるものです。日本人の上あごは、欧米人に比べるアーチが縦長で狭くなりやすい特徴があるため、上の歯茎全体が前方に突き出てきます。

上顎前突は口呼吸以外にも、発音が不明瞭になったりケガで前歯を失ったりすることが少なくないようです。

下顎前突(かみ合わせが逆になっている状態)

下顎前突(かがくぜんとつ)はいわゆる受け口で、反対咬合(はんたいこうごう)とも呼ばれています。

下の前歯が上の前歯より前に出ている歯並びで、正常なかみ合わせとは逆になっている状態です。

反対咬合も場合も口を閉じづらくなるため、口呼吸の原因となります。

また、かみ合わせの悪さから顎に過剰な負担がかかり、顎関節症にかかりやすくなったり、発音障害になったりするリスクも高くなります。

口呼吸だと歯並びがもっと悪くなる

以上、歯並びが悪いと口呼吸になってしまうことをみてきました。実は口呼吸をしていると、歯並びの乱れがいっそう悪くなってしまうという相関関係があるのです。

口呼吸だと舌の位置が下がる

口を閉じて鼻で呼吸しているとき、舌は上あごについています。この状態だと、口の周りや頬の筋肉と舌との力のバランスがとれていて、正しい歯並びを維持するのです。

ところが口呼吸をしていると舌が下がってしまうため、上あごには頬の力だけがかかるようになります。

そのため上あごの歯列が横から押されて狭くなったり、前方に押し出されたりするのです。

下がった舌の癖で歯並びがいっそう乱れる

本来上あごについているはずの舌が、口呼吸では下あごのエリアに下がっています。

この下がった舌がどこを押すかによって、先に紹介した3つの歯並びの乱れ(開咬・上顎前突・下顎前突)を推し進めていくのです。

このように歯並びの乱れと口呼吸には、相関関係が見て取れます。

矯正治療の見た目以上の効果とは?

矯正にはいいことがたくさんある

矯正治療は、見た目を美しくするためのものと思っていませんか?実は矯正治療の効果は、見た目だけに留まるものではないのです。

ここからは、歯並びを整えて鼻呼吸ができるようになると、どんないいことがあるのかを紹介します。

虫歯や歯周病に罹りにくくなる

口を開けて呼吸していると、口の中が乾燥し、唾液の量が少なくなってしまうため、虫歯や歯周病に罹りやすくなります。

唾液は、歯の石灰化を促す作用や汚れを洗い流す作用のほか、抗菌作用など数多くの働きをしてくれています。

ところが口呼吸をしていると、唾液が口の中に行き渡らなくなって、虫歯や歯周病に罹りやすくなるのです。また、唾液が不足することは、口臭や歯の着色の原因にもなります。

矯正治療で口呼吸を改善することは、歯とお口の健康を守ることにつながるのです。

風邪やインフルエンザに罹りにくくなる

空気中には細菌やウイルス、ホコリなどがたくさん漂っています。鼻呼吸の場合は、鼻の粘膜や鼻毛が空気清浄機のフィルターのような働きをして、これらを除去してくれるのです。

しかし口呼吸の場合、鼻呼吸のようなフィルター機能は働きません。外気の細菌やウイルス、ホコリなどは、そのまま体に入ってくるため、風邪やインフルエンザに罹りやすくなります。

つまり矯正治療で口を閉じやすくして鼻呼吸に導くことは、風邪やインフルエンザの予防にもつながるのです。

身体全体の免疫機能が正常化する

口呼吸で取り込まれた細菌やウイルスは、のどの奥にある扁桃リンパ組織を直撃して、扁桃腺炎を引き起こすことがあります。

また、免疫組織の最前線といわれている扁桃リンパ組織に異常が起こると、全身の免疫機能が正常に働かなくなり、アレルギーなどの原因にもなってしまうのです。

矯正治療で鼻呼吸に戻すことは、身体全体の健康を維持するためにも必要なことといえます。

ハッピーな健康生活はお口から

今回は、歯並びを治すことが見た目をよくするだけでなく、身体全体の健康につながることをお話ししました。

ハッピーデンタルクリニックでは、皆様の生活に「幸福感=ハッピー」が生まれることを大切に、日々診療を行っています。

ハッピーデンタルクリニックは、世田谷区・奥沢6丁目バス停前にある歯医者ですが、世田谷区奥沢、目黒区自由が丘、大田区田園調布に面しており、それぞれの最寄り駅で他県からもお越しいただける場所となっております。

是非お気軽にご来院ください。

ハッピーデンタルクリニック:予約はお電話で 03-6809-8331
【診療時間のご案内】9:00〜13:00|14:30〜19:00(※土曜11:00〜17:00)予約はお電話で
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この記事を書いた人

happy_smileのアバター happy_smile ハッピーデンタルクリニック 院長

歯科医師でありながら、医学博士である父の影響から歯科医師になりました。銀座で勤務医として13年間、3000人を超える治療に携わりました。
2011年、自分が生まれ育った世田谷区で「歯周病・虫歯で苦しむ方をゼロにしたい」という思いからハッピーデンタルクリニックを開業いたしました。
人の温もりのある治療を大切にしながらも、新しい変化も取り入れて、人間の生活に「幸福感=ハッピー」が生まれることが大切だと思っています。

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